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強風でも壊れにくい傘の製作

概要

3年次後期に創造実験という科目があり、希望者が研究室に配属されます。学生は何か作りたいもの、研究したい内容を指導教員に告げ、指導教員は彼らをサポートして、望みを叶えることになっています。

「強風で傘がすぐだめになってしまうので、強風でも壊れにくい傘を開発したい」という望みを持った学生が入ってきました。

3Dプリンターでモデルを試作して、どの風速まで耐えられるかを実験し、特許も出願しました。

まずなぜ強風で傘が壊れるのかをご説明します。
図1のように、予め風が吹いている方向が分かっているとき、人はそちらに傘を傾けて、傘の柄をしっかり保持しています。
しかし、図2のように突然思わぬ方向から風が吹く場合(ビル風などでよく起こる)、傘には図2のような揚力(傘を持ち上げる方向の力)と抗力(風の方向に傘を押す力)が加わり、図3、図4のように傘の裏側に風をまともに受ける状態となります。
最後は図5のように傘は裏返り、壊れてしまいます。

次に解決方法についてご説明します。
図17のように、突然思わぬ方向から風が吹いてきても、その方向に傘が自動的に傾いて、雨風を防ぐ機構を考えました。
図18のように、
    〇傘の柄の頂上に球状の回転ベアリングを取り付ける
    〇全方位からバネで支えて、無風のときは柄に対して直角に傘が保持される
のようにすれば、強風でも壊れにくい傘を作成できます。
図19は実際に使用可能な傘が実現できるかを、3Dプリンターでその機構を製作して確かめたものです。

以下に、日本機械学会年次大会で口頭発表した論文のPDFを添付します。
ご興味のある方はお読みください。
日本機械学会流体工学部門講演会講演論文集2015.11.7-8,東京
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